ペットが亡くなったあとの手続き

ペットの遺体を庭に埋めてもよい? 他人の土地や公園との違い

内容の確認日: 2026年11月5日

自分の土地に、弔う気持ちで適切に埋める場合を、一律に禁じる規定は、この記事で確かめた法令と国の資料には見つかりませんでした。北見市は、そのように埋葬しても「ただちに廃棄物処理法に抵触するものではありません」と案内しています。草加市も、庭があれば小さなペットの遺体や火葬した遺骨を埋められるとしています。

他人の土地や、公園・河川敷などの公共の場所に埋めることは認められていません。環境省の見解は、個人が自分の庭に埋める場合について述べた資料を確認できませんでした。この記事は一般的な情報で、個別の判断は市区町村の廃棄物の担当課などにお願いします。内容は2026年11月5日に確認しました。

法律の位置づけ

廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)2条1項は、廃棄物の例に「動物の死体」を挙げています。一方で、環境省のサイトに載る昭和52年の旧厚生省の回答は、動物霊園事業で扱う動物の死体は、同項の廃棄物に当たらないとしています。この回答は動物霊園事業についてのもので、飼い主が自分で埋める場合には触れていません。

京都・知恩院の近くにある墓所
写真: Basile Morin / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

環境省の審議会の小委員会(平成22年11月29日・第8回)の資料と議事録は、ペットの死体の処理を3つに分けています。飼い主が自己の所有地などへ埋める方法、清掃局などへ処理を頼む方法、民間業者に頼む方法です。議事録には、事務局が、関連する法令の例として悪臭防止法、大気汚染防止法、ダイオキシン類対策特別措置法をあげ、都市計画法や自治体の条例がかかってくることも考えられると述べた部分があります。これは審議会の資料と発言で、個人が庭に埋めてよいかの結論を示したものではありません。

庭に埋めてよい、あるいはいけないと明記した条文は、今回確かめた範囲では見つかりませんでした。判断は、自治体の案内に頼ることになります。

自分の土地に埋める場合の自治体の案内

3つの市の公式ページを見ます。

丸岡藩家臣の屋敷庭園
写真: Mnd / CC BY-SA 3.0(Wikimedia Commons)
  • 北見市: 自宅の庭など自分の所有する敷地に「弔う意志をもって適切に埋葬する」場合は、ただちに廃棄物処理法に抵触するものではないとする。深さは1メートル以上が望ましい。分解しないものは一緒に埋めない。臭いや地下水・土壌の汚染などの迷惑が出ると、不法行為として損害賠償責任を負う場合がある
  • 草加市(2018年12月28日更新): 庭があれば、小鳥やハムスターなど小さなペットの遺体や、火葬した遺骨を埋められる。野生動物が掘り出すことがあるため、できるだけ深く埋める
  • 長野市: 処理の方法の一つとして、自宅に穴を掘って埋葬する方法を挙げる

草加市の案内は小さなペットを例にしています。犬ほどの大きさの遺体を埋める場合については、3市のページに具体的な記載がありませんでした。深さや場所の選び方に迷うときは、市の担当課に聞いてください。

借りている家の庭や、集合住宅の敷地は、自分の土地ではない場合があります。賃貸借契約や管理規約を読み、貸主や管理組合に確かめます。

他人の土地、公園、河川敷

北見市は「他人の所有地や公共の場所には埋葬しないでください」としています。理由として、廃棄物処理法や軽犯罪法に抵触する場合があると書いています。草加市も、公園や河川敷などに埋めることは法律等で禁止されているとしています。

広島市の河岸緑地
写真: Jim Shine / CC BY-SA 2.0(Wikimedia Commons)

条文を見ておきます。

  • 廃棄物処理法16条は、何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならないと定めています。違反した者は、同法25条1項14号により、5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金に処され、またはこれが併科されます
  • 軽犯罪法1条27号は、公共の利益に反してみだりに、ごみ、鳥獣の死体その他の汚物または廃物を棄てた者を、拘留または科料に処するとしています

どの条文が、どの場合に当たるかは、個別の事情で変わります。上の条文を、ペットを他人の土地に埋めた場合にそのまま当てはめた公的な解説は、この記事では確かめられませんでした。

道路や公園などで犬や猫の死体を見つけたときの決まりもあります。動物の愛護及び管理に関する法律36条は、公共の場所で犬、猫等の死体を発見した者は、所有者がわかれば所有者に、わからなければ都道府県知事等に通報するよう努めるものとしています。通報を受けた都道府県等は、その死体を収容しなければなりません。民有地の敷地内で動物が死んでいる場合は、千葉市の案内だと、基本的に土地の所有者が対応します。

埋めるときに気をつけること

自治体の案内から読み取れる注意点を整理します。

チェコのペット墓地
写真: Czeva / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)
  • 深さ: 北見市は1メートル以上が望ましいとする。草加市はできるだけ深くとする
  • 一緒に埋める物: 北見市は、分解しないものを埋めないよう求めている
  • 近隣への影響: 北見市は、臭いや地下水・土壌の汚染などが起きると、不法行為として損害賠償責任を負う場合があるとする
  • 火葬した遺骨を埋める方法: 草加市は、遺体だけでなく火葬した遺骨も埋められるとする

隣地との距離や、井戸・水路からの距離について、日本の公的な資料に数字は見つかりませんでした。海外の目安を日本に当てはめることはしません。

庭で遺体を焼く方法には、別の注意が要ります。動物の死体は、廃棄物処理法2条で廃棄物の例に挙がっています。廃棄物の焼却は、同法16条の2が、一定の場合を除いて禁じています。自分で焼く前に、市の担当課に確認してください。

迷ったときの選択肢

庭がない、借家である、遺体が大きい、近隣への影響が心配などの事情があれば、埋める以外の方法があります。

昭和記念公園
写真: ajari from Japan / CC BY 2.0(Wikimedia Commons)

市の担当課に電話するときは、次の点を聞くと話が早くなります。

  • 自分の土地にペットを埋めることについて、市の案内や条例があるか
  • 犬や猫ほどの大きさの遺体でも、庭に埋めてよいか
  • 遺体ではなく、火葬した遺骨を埋める場合に違いがあるか
  • 埋めない場合に、市が引き取る制度があるか

どの方法でも、問い合わせ先は市区町村の廃棄物の担当課です。「動物の死体」「ペットの埋葬」という言葉で、市のサイトを探してください。

出典

いずれも2026年11月5日に確認しました。自治体の案内は更新されることがあります。埋める前に、住んでいる市区町村の最新の案内を確かめてください。

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